「慢性的に肩こりがあったが、最近は腕にかけて痛みやしびれがある」
もしかしたら、その症状、頚肩腕症候群かもしれません。
首・肩・腕にかけて、コリや痛みしびれなどが現れる病気を総称して「頚肩腕症候群」と呼んでいます。
これらは、肩こりが進行することによって、引き起こされる場合が多く、「いつも肩がこる」という方は要注意です。
頚肩腕症候群の原因
多くの頚肩腕症候群は、肩こりが進行することによって、痛みやしびれ、だるさなどの症状が上肢・手指まで出現するものが多く、頸や肩の筋肉の硬化が強くなることで、上肢に走行する神経が圧迫されることで、抹消神経が刺激され発症します。
腕の痛みや、腕を上げるときの痛みを伴う場合があるため、「五十肩」と混同されることがありますが、頸肩腕症候群は五十肩のように関節の炎症は起こりません。
肩こりの原因としては首や腕の疲労の蓄積、不良姿勢、精神的ストレスなど、様々な原因がありますが、もともとの筋肉の構造的な理由もあげられます。
肩関節は、人間の関節の中でも、もっとも自由度の高い関節で、あらゆる方向に動かすことができます。
そのため、肩関節には数多くの筋肉が前後左右に付着しています。
しかし、現代社会では肩関節を大きく動かすような動作が少なく、長時間同じ姿勢をすることが多くなっています。
使わない関節や筋肉は、硬くなったり筋力が低下し、その結果、血流も悪くなり、肩もこりやすくなります。
これらの症状が長期的に続いてくると、徐々に首から肩や腕さらに背部などにしびれなどの異常感覚が現れます。 さらに症状が進むと次第に腕が動かしづらくなり、ひどい場合は、指が変形することもあります。
セルフチェック
頸肩腕症候群の症状としては、
・手がしびれる
・首から肩、腕の痛みがある
・手や腕に力が入らない
・首肩周りのコリが強い
・首や肩、腕に疲労が溜まりやすい
と言ったものがありますが、さらに以下のようなことも起こりやすくなるので、当てはまる方は要注意です。
・腕や手が冷たくなる
・ものが書きにくくなる
・脱力感がある
・腕が重く感じる
・運動をすると痛みが増す・不眠
・食欲低下
・じっとしていても痛みが現れる
治療法
一般的な治療法として、筋肉の緊張を緩めたり、血流改善を目的に行います。
そのために、手技療法、電気治療、温熱療法、ストレッチ、鍼灸治療などを行なっていきます。
また、長時間の同じ姿勢による不良姿勢も原因の影響で、不良姿勢が定着している場合は、筋肉の緊張を緩めても、再度、不良姿勢の影響により、筋肉が緊張してしまうため、不良姿勢を改善させるために、歪みの矯正を行います。
また、日常生活でも、しっかりと体を動かしていただくために、ストレッチ指導や、生活指導を行なっていきます。
予防法
まず、長時間の同じ姿勢になりすぎないように気をつけて、定期的にストレッチ等を行なって、体を動かすことが大切です。
仕事終わりにウォーキングを行うと、血流も改善し、肩こり解消になるので、頚肩腕症候群もなりにくくなります。
当院でも疲労回復ケアをおこなっており、定期的に体をケアすることによって、予防をすることができます。
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