成長期で、スポーツを盛んにおこなっている子供に多く見られる疾病に、オスグッドやシンスプリントがあります。
当院でも、子供の来院では、上位を占める疾病になります。
これらの疾病は、共通する原因があり、当院では、症状を改善するための治療を行いならが、ある程度落ち着いてきた頃には、再発しないための治療や指導を行います。
ここで重要なのが、体のバランスの改善です。
当院では、動ける健康な体づくりを軸として、健康を提供しておりますが、ここで大事な考え方に、安定性・柔軟性・可動性の3つのバランスを整えることをお伝えし、施術をおこなっております。
安定性・柔軟性・可動性で、柔軟性や可動性は施術を行う中で、把握することが可能ですが、安定性に関しては、筋肉の質を見る必要があり、当院ではInBodyという高精度体成分分析装置を利用しておこないます。
そして、当院では、このデータを元に、運動メニューを組み、自宅でトレーニングを行ってもらい、安定した体づくりをして、動ける健康な体を作っていきます。
今回は、実際に当院で施術中の学生のデータを例にして、お話をしていきます。
今回の学生は、当院に来られる前に、整形外科と、所属のクラブチームに勧められた、スポーツ外傷を見られている治療院に通院しており、改善しないとのことで、当院に通院されました。
すでに慢性化しており、改善するまでに時間がかかりましたが、ストレッチ指導により、自宅でのストレッチをしてもらい、確実に疼痛が減少し、ある程度の運動が許可できる状態になったので、予防ケアも含めて、InBodyのデータを元に運動を行なってもらっています。
今回のデータでは、非常に体幹が弱く、体幹と筋力のバランスが悪い状態です。
ちなみに、オスグッド・シュラッター病は、成長期の子供や青年に多く見られる膝の障害で、主に下肢の筋肉、特に大腿四頭筋の過度の使用や緊張が原因となります。これが、脛骨(すねの骨)に付着する膝蓋腱に負荷をかけ、脛骨の成長板に炎症や痛みを引き起こします。
今回のデータで、体幹の筋肉が弱く、下肢の筋肉が強い場合は、次のような要因がオスグッド病の原因となる可能性があります:
- 姿勢の崩れ: 体幹の筋肉が弱いと、姿勢が不安定になりやすくなります。このため、運動時に下肢の筋肉に過度な負担がかかりやすくなり、膝へのストレスが増大します。
- 運動時の衝撃吸収の低下: 体幹の筋肉が弱いと、走ったりジャンプしたりする際に、下肢にかかる衝撃を効果的に吸収できなくなります。その結果、膝にかかる負担が増し、オスグッド病を引き起こすリスクが高まります。
- 不適切な力の伝達: 体幹の筋肉が弱いと、身体の動きの中で力が適切に伝わらず、下肢の筋肉に過剰な負荷が集中することがあります。これにより、大腿四頭筋が過剰に働き、膝蓋腱に対する引っ張り力が増加します。
これらの要因により、下肢の強い筋力が体幹の弱さによって適切に制御されず、膝に負担がかかりやすくなるため、オスグッド病の発症リスクが高まることがあります。
これらを改善させるためには、体幹の筋力を強化し、安定性を高めることで、このリスクを軽減することができます。
一番大切なのは、オスグッドにならないこと!そのためには、今の状態を把握する必要があります。バランスが乱れている場合は、早期に改善させ、しっかりとした体づくりを行っていきましょう!
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